[PHP-dev 817]Re: mbfilter/mbregexのライセンス問題について

Ko Kazaana kaza @ kk.iij4u.or.jp
2003年 6月 24日 (火) 12:10:01 JST


 こんにちは。風穴です。


#  このスレッドでの議論の本筋とは直接関係しませんが、気になったので補足し
# ます。
#  とある方のご意見として「ライセンス問題を回避するためのトリッキーな方法」
# という指摘をいただきました。そういう受け取り方をされるのは不本意なので、
# 再度強調しておきますが、私の意見は、あくまでも著作権者であるアクセンス・
# テクノロジー社の意向を最大限に尊重するべきである、ということです。
#  なので、アクセンス・テクノロジー社が「ダメ」といえば、どんな方法もダメ
# なのです。そして、たとえ現実にそういうことになったとしても、著作権者とし
# ての決定には、敬意を払うべきです。まずは、そういう認識からスタートするべ
# きだと、私は思います。


= On Tue, Jun 24, 2003 at 08:36:25AM +0900,
= Rui Hirokawa-san wrote:
> Aさんを介するメリットは以下のように解釈しています。
> (間違っていたら指摘して下さい)
> 
> 1.アクセンス・テクノロジー社さんが独立して配布されているソフトウエアの現状のライセンスを
> かえなくても良い。

 ただこれは、私が書いた方法でなくても実現できますので、Aさんを介する方
法「だけ」のメリットというわけではない、という点に注意が必要です。

 あさかわさんが述べられているような方法(これもデュアルライセンスの1つ
の形態)でも、元々のライセンスを変更する必要がない、ということにはなりま
す。


> 2.アクセンス・テクノロジー社さんからAさんがPHPでの配布に関するライセンス
> を受けることで、今後のライセンス変更に際して元のライセンス条件に則する限
> りは独立して変更することができるようになり、結果的にアクセンス・テクノロジー社さん
> の手間も減るし、PHPコミュニティにとっても柔軟性というメリットがある。

 これは「Aさんを介する方法」だけのメリットです(今のところ出されている
アイデアの中では)。


 また「Aさんを介する方法」だけのメリットとして、もう1つ付け加えるとすれば、

    ・不特定多数に向けたライセンス条文よりも、信頼できる個人との間で結ぶ
      約束事のほうが簡単に作成できる可能性が高い

という点もあります。
 不特定多数が読むことを前提にして、著作権者の意向を正確に記述するライセ
ンス条文を書くということは、かなり大変です。誤解を受けないよう、あるいは
意図と反して曲解されぬよう、いろいろと細かい点に気をつけなければなりませ
んから。
 「Aさんを介する方法」では、そういう部分でのアクセンス・テクノロジー社
さんの手間を軽減できる可能性が高いと思います。

# アクセンス・テクノロジー社には「明確な意向」があるのだということを忘れ
# てはいけません。特に明確な意向がなく、不特定多数に対して「どうにでもし
# てください」と言えるのなら、あさかわさんの言う「デュアルライセンス」の
# 方法でも、簡単に済ませることができる可能性はあります。が、しかし、今回
# はそうではないので、「(アクセンス・テクノロジー社の意向を十分に理解し、
# 信頼できる)Aさんを介する方法」のほうが、アクセンス・テクノロジー社の
# 手間を軽減できる可能性が高いと思います。


> ただ、これは、風穴さんも一つの案とおっしゃっていますし、Aさんが例えば
> PHP Groupである場合には結果的にPHPコミュニティが直接ライセンスを受けるの
> と実質的に変わりません。
(snip)

 そうですね。ただ、アクセンス・テクノロジー社から見えるのが「不特定多数
(あるいは、あるていど特定された多数)」なのか、「特定の個人」なのかとい
う違いは、アクセンス・テクノロジー社の手間を考えると、重要な違いだと思い
ます。

-- 
Ko Kazaana / editor-in-chief of "TechStyle" ( http://techstyle.jp/ )
GnuPG Fingerprint = 1A50 B204 46BD EE22 2E8C  903F F2EB CEA7 4BCF 808F


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