[PHP-dev 790]Re: mbstringライセンス問題(2)

sgk sgk @ ppona.com
2003年 6月 20日 (金) 12:04:15 JST


> LGPL の条文を改変したら、それは LGPL ではない、独自ライセンスということ
>> なりますよね? その一方で、ライセンスの変更が難しいというのは
> 理解しがたい点の一つです。単に私の頭が堅いだけかもしれませんが。

すみません。
前回同様、イライラしてきました。

大変失礼かもしれませんが、
小泉さんは、僕の言っていることをひとつも理解しようとしてくださらないと
感じています。意味をぜんぜん理解してないでしょ。
先のメールをもう一度よく読んでください。

・ライセンスの変更が「難しい」と、先のメールに書いた覚えはありません。

・ライセンスの変更には一定の社内作業が必要です。
 当社の主張したい権利と文面の整合性を検討します。
・手間がかかることなので、当社は、依頼があって、
 当社の何らかの利が認められてはじめて作業するでしょう。
・この手間は、変更の大きさに比例するでしょう。

特にこの先をよく理解していただきたいです。

・当社は過日、公開するにあたって、
 自社でライセンス条項を策定しようとした。
・しかし面倒なので(特に英語が!)、出来あいの文面を採用することにした。
・当時たまたまGPLを採用した(その後LGPLに変更)。
・LGPLの一字一句のとおりの権利を主張したかったわけではない。
・GNUが好きなわけでもない(むしろ社内では嫌いな人が多いし)。
・当社の意図は以下のとおりです。
 1.誰かが機能を拡張したら、その部分も公開されて欲しい。
 2.ライブラリとして不特定のソフトウェアで利用できる状態を保ちたい。
 3.ただし、ライブラリが.aとか.soとか.tar.gzを意味するわけではなく、
  より一般用語的意味でのライブラリを意味する。
 4.氏名表示権が尊重されて欲しい。

以前から主張していることの繰り返しですが、LGPLそれ自体は使用許諾の
宣言ではありません。「出来合いの文面」の一種に過ぎません。

このソフトウェアの使用許諾の宣言は以下のようなものです。

 このソフトウェアをLGPLの元で使用することを許諾する。

これを以下のように変更するとしたら、当社の作業量は比較的少ないと思います。

 このソフトウェアを以下の条件で使用することを許諾する。
 ・LGPLを適用する。
 ・ただし、LGPLの??条を〜というように読み替える。 とか、、、
 ・ただし、〜というように使用してもいい。
 ・LGPLとこの条件に齟齬がある場合は、この条件を優先する。

また、以下のように変更するとしたら、当社の作業量はかなり多いと思います。

 このソフトウェアを以下の条件で使用することを許諾する。
 ・(OSI認定のライセンス文面からどれかを採用)

特に、以下のように変更するとしたら、もっと大変だと思います。

 このソフトウェアを以下の条件で使用することを許諾する。
 ・(全く新しい文面を当社で考える)

理解していただけますか?

>始めに php 本家の cvs レポジトリにコミットして以来、数々のバグ修正をしてし
>まっただけでなく、ZTS 対応にするため、強引にソースを改変してしまいました。

ここから改めて、ライブラリとしての再利用性を復活させる方向で
改良することができるのではないでしょうか?
すみません。これはコードを全く見ずに言っていますが、
本来別のライブラリを利用する形で開発されたものですから、
再利用性の復活が全く無理だというふうには、簡単には理解できません。

LGPLの文面がどうダメなのかという議論をするつもりはありません。上記で説明
したとおり、当社は、LGPLであることを主張しているわけではないですから。む
しろ、LGPLのどこがうまくないから、使用許諾の宣言をどう変更するといい、と
いう議論になるといいと思います。

上記のとおり、使用許諾の一部または全部を変更する
ことは可能です。

また、「ライセンス違反をしていることに気づいたので、違反にならないような
ライブラリに取り替えればいいでしょ」という安易な議論には非常に反感を感じ
ます。違反にならなくなるのは非常に結構なことですが、過去の違反が消えてな
くなるわけではありませんし、ソフトウェアを公開した権利者の貢献も気持ちも
考えていない、非常に身勝手な考えだと思います。


sgk



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